2019/07

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
<< >>

イタリア・ローマのスペイン広場で起こった「カラーボールテロ」。
僕が以前この場所を訪れたときには、あまり印象に残らない場所だった。
でもこの映像を見ると、不謹慎かもしれないけど、とても美しくそして写真を撮りたいと思った。
http://jp.youtube.com/watch?v=4Ed1jScdTO0

明日からひと月ほど、ヨーロッパを旅してきます。

メインの行き先はパリ。
あとは、南仏に、ロンドンに、誰も知らないリュブリャナに、
そして僕にとっての聖地コペンハーゲン。

日本製の精密なデジタル一眼と、
チェコスロバキア製の古ぼけた二眼レフを駆使して、
パリの、ヨーロッパの日常をブレッソンのように、
軽やかに切り取ってきます。

帰国後、ビジュアルとともに旅行記を報告させていただきます!

それでは、行ってきます。



内容(Amazonより)
“オランダの光”−それはフェルメールやレンブラントら17世紀オランダ絵画の巨匠たちが遺した傑作の源となった、独特の陰影を持つ同地の自然光のことと言われてきた。しかし現代美術家ヨーゼフ・ボイスは1950年代に行われたエイセル湖の干拓が地形に変化を及ぼしたため、その光が失われてしまったと指摘。果たして“オランダの光”は、本当に失われてしまったのだろうか?そして“オランダの光”とは、本当に実在するのだろうか?かくて触れる事のできない“光”を追い求めて、想像を超えるオデッセイが始まった−


「“オランダの光”は失われてしまったのか?」というテーマとともに、さまざまな角度から検証を進めていく。
17世紀の絵画の見地から、その国の自然、街並みなどの見地から、また気象学的な見地から。
全体的には、干拓による地形の変化により、当時の光は失われたのではないか?という意見が大勢を占めていたが、結局、明確な結論は出なかったようだ。

その中で、気に入ったエピソードをふたつほど・・・

ひとつは、各国の画家たちの絵画に対しての取り組み方、描写の仕方について。

オランダ・・・窓から外を眺めるような感覚で絵を描く。「写実」に徹する。
イタリア・・・写実に「物語」が加わる。
ドイツ・・・写実に「歴史」が加わる。
スペイン・・・写実に「独特な情緒」が加わる。

その国々の歴史的背景、文化的背景が、確実に絵画にも影響を及ぼしているということに面白みを感じた。


もうひとつは、映画の中で各国の長距離トラックのドライバーが各国の光の違いについてインタビューされているシーンの中のひとりのコメント。

「デンマークとオランダの光は似ている。両方とも平坦な土地だから」
これは僕が映画を見始めてすぐに感じたことと一緒だったから、とても記憶に残っている。オランダには3日しか滞在したことがないので、現地での“オランダの光”についての印象は薄れてしまったが、デンマークの空のことは今でもよく覚えている。映画で映し出された空の色、光はどことなくデンマークのものと似ている感じがしていた。
(オランダ旅行記はこちら
きっと、平坦な土地であることや、水が豊富ということが、お互いに共通しているからだろう。


そういうことを回想しているとき、デンマークでの日々を思い出して、少し幸せな気分になりました。


写真はアムステルダム郊外の“ザーンセ・スカンス”という場所で僕が撮影した“オランダの光”。
この場所に着いたときは青空だったのに、わずか30分後にはどんよりとした空。
天気がすぐ変わってデンマークみたい、と感じたことを覚えています。



オランダの光
オランダの光



1枚の写真が、何かを語りかけてくることがある。
その語りかけてくる内容はときには真実であり、またときには空想にすぎない。
それは、自分で撮った写真でも同じこと。
たとえば、取材に行ったり、その被写体となった人とゆっくり話をしたり、被写体となった景色の中に長い間身を置いた場合などは、真実に近いことを表現できていると思うし、街で偶然撮った写真や見知らぬ人を撮った場合のストーリーはあくまで空想でしかない。
僕がデンマーク滞在中に撮影した写真を考えてみると、真実2割、空想8割といったところだろうか・・・

今日は、特に印象に残った写真のストーリーを考えてみたいと思う。
このストーリーは、真実の情報と僕の空想がミックスされたものである。

(STORY)
ここは、ウィーンにある歴史のあるカフェ。
「装飾と罪悪」という本で有名な建築家、アドルフ・ロースが設計した「カフェ・ムゼウム」。
アール・ヌーボーの時代に建てられた建築にしては、シンプルな印象の店内。
そこには、このカフェの雰囲気にあう年配の男性店員たちが、控えめながら気持ちのいい接客を行っていた。
店の一角に、僕が店に入ってから、ずっと気になっている初老の紳士がいた。彼のテーブルには、何冊かの雑誌といくつかの空いたグラス。きっと、僕の来るずいぶんと前から、この店にいるのだろう。観光地ともなってしまったこの有名なカフェには、観光客と思しき人たちもいて、このカフェの雰囲気に似つかわしくない大きな笑い声を出している人などもいるが、このおじいさんの周りの雰囲気は明らかに違う。
僕は、ずっとこのおじいさんを見ていた。そして、勝手にこの人の人生を想像してみた。このおじいさんは、きっとこの店の常連なのだろう。そして、いつもあの場所に座っているのだろう。すごく居心地がいいのだろう。この人の人生において、このカフェで過ごしてきた時間というのは、とてもかけがえのない時間なのだろう・・・

あとは、みなさんでストーリーをつなげていってください。



装飾と罪悪―建築・文化論集
装飾と罪悪―建築・文化論集
アドルフ ロース, 伊藤 哲夫